経理を退職するタイミング
私は管理部門(人事業務含む)を20年以上経験しているので、さまざまな退職のケースを目の当たりにしてきました。もちろん、相談されることも多くありました。

 

あくまで自分の部署の話ですが、「転職したいのですが、いつなら良いですか?」とあまり相談されたくない内容です。ただ、本人が決めたことなので、相手の気持ちになって真摯に対応しています。

 

仕事を辞めるタイミングって難しいですよね。私の会社でも1年に何人か入退社を繰り返しています。そのときに感じるのが辞める人の思考は転職先に向いているので、引継ぎがとても雑になることです。

 

また、今まで有休をとらなかった社員でも、頻繁に有休をとったり、やたらと会話量が増えたりと・・・今回は経理の退職するタイミングに焦点を置いて、ご紹介させていただきます。

 

経理の退職するタイミングはいつが良いのか?

経理の退職するタイミングは繁忙期を避ける
担当している業務にもよりますが、退職を最も避けないといけないタイミングは繁忙期になります。経理の繁忙期とは決算日前後~2ヶ月間の期間です。

 

仮に3月決算の場合は、経営陣は決算担当者に対して「今期の決算見込みはいくらになるのか?」と頻繁に聞いてきます。それは、決算見込が分からないと決算対策ができないからです。

 

なぜ、経営陣はそんなに早く数字が知りたいのか?それは、利益が出すぎると、その分、多くの税金を支払わなければいけません。そのため、税金を支払うぐらいなら「決算賞与を従業員に支給しよう!・必要な備品を買いそろえよう・不良債権を処理しよう」などの施策を講じます。

 

こういった目的から、3月決算でしたら1月頃から経営陣に報告をしないといけません。作業内容は、各支店から売上見込の報告をさせ、実績を集計しながら決算見込を作成していきます。

 

「じゃあ、4月以降は落ち着くので退職しても大丈夫?」

 

4月から本格的な決算業務になります。5/31までに税務署へ申告しないといけません。そのため、4~5月の期間は税理士からさまざまな資料作成を要求され、多忙な時期になります。また、年末年始も休みが多いので避けたほうが良いですね。

 

結果、円満退職を希望するなら12月~5月は退職するタイミングではありません。仮に決算業務を担当していなくても、12月~5月は避けたほうが良いでしょう。

 

また、後任の社員への引継ぎすることも考えなければいけません。退職する社員の仕事を何も分からない社員へ引き継ぐには無理があります。

 

そのため、引継ぎが完了して退職しても、後任の社員は半人前です。結果、後任の社員の仕事が慣れるまでは、別の社員の負担が増えます。分からないことがあれば、部内の社員に聞いてきます。

 

もちろん早く一人前に育ってもらうため、必死になって教えてくれるはずです。ただ、教えるには退職した社員が担当していた業務をきちんと理解していないと、教えることができません。

 

中途半端に教えるとミスを誘発し、さらに時間がとられます。そのため、部内の社員は「この忙しい時期に辞めやがって!」と感情的になるケースがあります。そのため、経理の退職を考えている方は「6月~11月」のタイミングで辞めることをおすすめします。

 

経理の退職で円満退職する秘訣とは?

経理の退職で円満退職する秘訣
転職活動は在職中に行われるのが一般的です。辞めてから転職活動をすると金銭的な負担が大きくなるためです。そして、転職先が決まれば、在職している会社に退職届を出します。

 

このケースでトラブルになるのが、転職先の入社日です。「1週間後に転職先で働くので、残りの日数を有休消化したい」では、必ずトラブルになります。そのため、転職先が決まってから退職する場合は、転職先とよく相談した上で入社日を決めましょう!

 

そして、転職先が決まれば、すぐに直属の上司に相談することが円満に退職する秘訣です。直属の上司より先に同僚や先輩に話すことは避けるべきです。また、メールやLINEを使って退職の意思を伝えることは、トラブルのもとになります。

 

できれば、就業時間ではなく就業時間前後に時間をとってもらい、落ち着いた場所で話すことをおすすめします。上司に相談した結果、転職先の入社日を延ばしてもらうようお願いされるかもしれません。

 

そうなれば、素直に「転職先に確認してみます」の返事でよいです。転職先はそういった相談を受けることはよくある話です。むしろ、「在職している会社のためを考えて行動している」と高評価につながります。

 

転職先の会社でも、いつ辞められるか分かりません。そうなった場合、「自社に迷惑がかからないよう、しっかりとした対応をしてくれる人材」だと見てくれるからです。

 

その後、退職願や退職届の提出を忘れないようにしましょう。

・退職願
会社に対して退職の意思表示をする書類です。あくまでお願いです。そのため、会社の承諾前であれば撤回することができます。

・退職届
会社の承諾を問わず、提出された時点で退職が決まります。いったん提出すると、撤回はできません。また、会社の意向に関係なく、提出から一定期間経過すれば退職することができます。

 

経理の退職で円満退職するメリットとは

経理の退職で円満退職するメリット
円満退職と喧嘩別れで退職するケースには、大きな違いがあります。それは、円満退職することにより在職していた時の上司や先輩・同僚が人脈につながることです。

 

在籍中は縦の関係(上司や先輩)でしたが、人脈は横のつながりになります。転職先で何か困ったことがあれば、次の仕事で人脈を生かせる機会があるかもしれません。

 

では、喧嘩別れした場合はどうなるのでしょうか?お願いできる関係もなく、ライバル関係になります。もし、喧嘩別れした会社に提案する機会があればどうなるでしょうか?もちろん、どんなに良い提案であっても断られます。そうなると、転職先の会社であなたの立場も悪くなります。

 

これが、円満退職の場合、少し弱い提案であっても、あなたの人柄で受け入れてくれるかもしれません。喧嘩別れするより円満退職するほうが何倍も労力は使いますが、将来的には、かけた労力の何倍・何十倍の効果が見込めます。

 

人は1人では生きていけません。社会人になると多くの人に支えながら生きていかなければなりません。人脈をなくすのは簡単ですが、イチから作るのは大変な労力と時間を費やします。だからこそ、退職するときは円満退職すべきだと考えます。

 

まとめ

まとめ
転職するときは自分中心で物事を考えがちになります。(会社に残る社員のことは無視し、自分さえ良ければ良い)それは、転職には相当なストレスと労力(新しい仕事や人間関係の不安など)が必要になるからです。

 

そのため、どうしても自分のことを第一優先で物事を進めがちになります。ただ、今まで構築してきた人間関係を無駄にするのは得策とはいえません。会社に残る社員の気持ちを考えたうえで行動することが、円満退職で最も大事なことになります。

 

送別会を開催してもらい、応援される形で退職できることは、あなたにとって幸せなことだと思います。退職する会社で得たスキルや人脈は、あなたにとってかけがえのない資産になります。

 

退職する会社に不満があって転職を決めたと思いますが、円満退職することで、転職先でも活躍できる可能性が高まります。ぜひ、皆様自身のために円満退職できるよう努めていただければと思います。

 

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